ミネルヴァの梟は黄昏に
ミネルヴァの梟は迫り来る黄昏に飛び立つのであるが、最近の怒涛の時代変化を見て感じているとああもう、哲学者でいてはならないのだなと思う。ミネルヴァの梟が飛び立つ頃には今あるものは全て消え去っているのだろうから。
それはサバイブする冒険者のようでもあり、たった一人頂きに立ちその道を究めんとする求道者たれと急き立てられているようにも思えて、ああ面倒だなあと思う。
子宮教教祖様のマルシェが開催され、どうも好評だった様で。
まあ、可愛くて楽しくて趣味の範囲で無理なく過ごせるのであれば個人の自由であろうし、不幸な沼にはまらないのであれば、周りに迷惑をかけないのであれば、どうぞご自由に。
私はクラフトワーク楽しい、マルシェが楽しいと言う事を否定するつもりまでは無いし、
教祖様をあげもうし、教祖様全てを肯定し、社会から逸脱したり、迷惑をかけたり、ハマりすぎなければそれらはむしろ良いことのようにも思えるから。
正直、子宮系マルシェよりもどこかの湖のほとりのヒッピー系のフェスの方がよっぽどヤバイしなあ、と。ガチで宇宙と繋がる系…的な…意味で…。
だからと言って彼女が壱岐市で政治家をやればいいとは思わないし、彼女が信者様を小馬鹿にするような商売をしている事を肯定しようとは思わない。
子宮系と言う概念の元にみんなで楽しくワイワイするくらいなら、そんなに害はないんじゃない?程度の肯定はするものの、
やはり、教祖の元に集い人に迷惑をかける事を良しとするのは良くないと思う。
私は最近香港の友人と連絡が取れず心配している。だが、一方で中国人の友人と下らない話をして笑い、SNSを通じて様々な話題について議論する。
様変わりしてしまった韓国の友人とはなんとなくぎこちなく、以前よりも距離を感じる。彼は賢しい人だから、何か感じるところがあるのかもしれない。
国と人とは違うとは言え、人が集まって国が出来ているのだから、やはりどこか繋がっている。
スペクトラム。或いは、絶対閾など無いのだろう。
これと同じように、似非スピリチュアルだろうと、教祖様ビジネスだろうと全てを否定する必要は無いと思う。
まあ、大枠悪い上に内情はドロドロしているんだろうけれども。
本気で子宮だの宇宙だのと繋がりたければ、ヒッピー界隈とも繋がりそうなものだけれども、繋がらないあたりが似非スピリチュアルっぽいライトさだよなあと思う。
因みに、ヒッピーの友人はいるけれども、私はヒッピーではない。悪しからず。まあ、あの界隈もアヤワスカとか鼻煙草とか体に悪いと思うし、実際に結構キツイらしいので、お勧めしない。
せっかく肉体があるのだから損なうことはなるべく避けたい。
アングラに潜るかくごもなく、健康を害さず、ライトにスピリチュアル、ビジネスごっこを楽しんでいるのならば、それまで取り上げようとは思わない。周りに迷惑をかけなければ、子供がごっこ遊びをしているのを邪魔しない心境に近いかもしれない。
どうぞご自由に。
私達ひとりひとりが曖昧さと多面的な価値観を有する事が当たり前の社会になるだろうし、その為には個としての確立が急務だというだけの話。